FP2級試験雑感①学科試験編

先日行われたFP2級の雑感でも書いていこうと思います。全体的な感想、そして試験別、問題別に試験中に思ったことなどを書いていきます。長くなりそうなので、今回は学科試験までとします。

総論

まずは全体的な感想です。一言でいえば学科試験、実技試験ともに難しかったです。特に学科試験は確信もって正解できたと思ったのが6割ほどだったのできつかったですね。問題集に載っていた肢もところどころに散りばめられてはいましたが、みたことのない肢も多かった感じがしました。ただ、それでも時間自体は30分以上余ったので途中退出はできました。

一方、実技試験は学科試験よりは問題集に載っていた形式の問題が多くて解きやすくはありましたが、記述式なので計算ミスしていないかどうかは自己採点するまで心配でした。あとは、これは当日の記事にも書きましたが、資料が多く載っているので、見落としのないように慎重に読み進めていったために最後時間が足りない事態に陥りました。なので、最後ギリギリまで問題を解いていたので見直しなどは一切できなかったです。

各論

ここからは試験別にみていきます。まずは学科試験です。

学科試験

ライフプランニングと資金計画(問題1~10)

問題1はFPにできることできないことの問題でした。問題集にも何問か載っていたので問題なく処理できました。問題2も個人情報保護法からの問題でしたが、これも問題集でみた記憶があったので難なく答えられました。

問題3から問題6までは保険関係の問題でした。社労士受験生の僕からしたら全問正解したいところでしたが、蓋を開ければ2問正解、2問不正解という結果に終わりました。正解した問題3,5ついては難なく答えられたのですが、雇用保険法からの問題4も国民年金基金等からも問題6も2択までは絞ったのですが、結果間違えました。雇用保険法はテキストは一読したのですが、社労士の勉強としては昨年の社労士試験以来まだ手をつけていないんですよね。そういったこともあって知識不十分でした。問題6は2択からは完全にお手上げでした。

問題7から10までは全問正解だったのですが、問題7はアは返済額が一定とあったので「元利均等返済」とすぐわかりましたが、イに関してはよくわからず勘で正解しました。問題8は奨学金・教育ローンの問題でしたが、肢1、肢4はすぐに適切とわかりましたが、肢2はこんな返還方式があったこと自体知らなかったです。テキストを読み返してみましたが載ってなかったのでこれは仕方ないですね。肢3もよくわからなかったのですが、義務づけされているなんて読んだ記憶がなかったのでこれが不適切と判断はしましたが、確信は全くもてなかったです。

問題9は簿記をやってればすぐわかりますし、問題10もクレジットカードをもってればわかるのではないかなと思いました。

正解数は10問中8問でした。

リスク管理(問題11~20)

次はリスク管理です。問題11はいきなりお手上げ問題でした。少額短期保険という用語自体記憶になかったので当然どの肢もさっぱりわからなかったです。とりあえず飛ばして先に進めてあとで適当に選びました。

問題12と13は保険の商品性に関する問題。問題12は問題集で見たのでわかりましたが、問題13の個人年金保険については読んだ記憶はあったものの、内容まではよく覚えていませんでした。

問題14と15は生命保険に関する問題。問題14の生命保険料控除は問題集でやったので問題なく処理、問題15の保険料の経理処理も肢3と4で迷いましたが、「解約返戻金のない」と書いてあったので損金算入されるだろうと思い、肢4を選びました。

問題16は自動車保険の問題でした。肢4でちょっと迷いましたが、人身傷害補償保険は確か過失は問わなかったはずと思い肢2を選択しました。

問題17は傷害保険の問題でしたが、これは問題集にもよく載っていたので問題なかったです。問題18は損害保険の税金の問題でした。これはわからない肢もあったのですが、肢3が明らかに違うことはすぐわかったので答えることはできました。

問題19は医療保険の商品性の問題。これも問題集に載っていたので特に問題はなかったです。肢1を見た瞬間に答えはわかりました。

最後問題20は事業活動のリスク管理の問題。これもテキストに事例付きで載っていましたし、問題集でもやったのでわりと簡単に答えることはできました。

これでリスク管理は終了。正解数は10問中8問でした。

金融資産運用(問題21~30)

続きまして金融資産運用です。問題21は預金の商品性に関する問題。どの肢も問題集でみたことはありましたが、肢4はちょっと考えました。ただ、肢1~3は明らかに違うことはわかりましたので、消去法で肢4を選択しました。

問題22は投資信託の運用手法の問題。これはテキストで読んだことをそのまま覚えていたので、正解肢はすぐわかりました。ここはどういうわけかグロース運用やアクティブ運用などもしっかり覚えていたので簡単でしたね。

問題23は固定利付債券の利回りの問題。電卓を忘れてしまったので、見た瞬間「きついな」と思い、後回しにしました。最後まで解いてから改めてみてみると、所有期間利回りについては、公式はうろ覚えだったものの、だいたい0.8%くらいというのはわかったので肢3か4までは絞れました。最終利回りについては全く公式を覚えていなかったので困りましたが、額面よりも高い価格で購入しているなら2年保有して売却するよりも5年マックスで保有した場合の利回りのほうが低そうだなぁと考えて肢4を選択しました。あまり自信はなかったですが正解してよかったです。

問題24も債権絡みの問題。まず「デュレーション」という用語をみて「は?」って感じになりました。ただ、この用語は知らなくても説明があったので何となくわかりそうではありました。それで(ア)に関しては「長くなる」とわかったのですが、(イ)に関しては全然わかりませんでした。結局2択まで絞って間違えました。

問題25は配当金の受取方法に関する問題。この問題はお手上げでした。いろいろ方式が書いてありましたがどれもわからなかったです。

問題26は株式の信用取引の仕組みについてでした。これは正解肢の2についてはよくわからなかったのですが、他の肢で間違っているところを見つけられなかったので消去法で選択しました。あまり自信はなかったですけどね。

問題27はポートフォリオ理論の問題。これは肢4が単純平均ではなく加重平均だと思ったので、これを正解肢に選びました。

問題28はシャープレシオの問題。これは実技試験でも出てましたね。僕は公式を覚えていたのですぐ解くことができました。電卓はなかったですが、これは簡単に計算はできますね。

問題29はNISAの問題。これはわりと得意なので難なく処理しました。問題30は金融商品取引の各種法規制に関する問題でした。これは自信があったのですが間違ってしまった問題です。肢1を選んでしまったのですが、損害賠償は金融商品販売法なんですね。消費者契約法は取消だけなんですね、損賠請求もできると思い込んでいました。

ということで金融資産運用終了です。正解数は10問中7問でした。

タックスプランニング(問題31~40)

学科試験後半はタックスプランニングからです。まずは問題31は税制に関する問題でしたが、いきなり間違えました。不動産取得税が国税か地方税かわからなかったのと課税対象所得の数を13と勘違いしていたことから間違えました。13って市街化区域の用途地域区分の数ですね。全然違うところを勘違いして覚えているなぁ。

問題32から36までは所得税絡みの問題でした。問題32は各事例がどの所得にあたるかという問題でしたが、これは問題集などにもよく出ていたのですぐわかりました。問題33、34は損益通算、所得控除の問題でしたが、これも問題集でよくみたなといった感じでした。特に損益通算はややこしかったので力を入れて覚えたところだったので解けてよかったと思います。

問題35は住宅ローン控除の問題。これはちょっと知識があいまいなところがあったのですが、初年度分だけは確定申告しなければならないのは定番の肢ともいえたので答えを出すという意味では簡単でした。

問題36は確定申告の問題だったのですが、肢1の20万円で迷いました。20万を含むのか含まないのかがわかりませんでした。他にも肢4もやった記憶はあったのですが、3月15日か31日かどっちだっけなぁと思ってしまいまして、結局肢4を選んで間違えました。20万円に関しては実技試験でも確か迷ったんだよなぁ。

問題37は法人税の損金の問題。肢1は問題集でやったときに間違ったので覚えていました。他の肢もわかったのでこれは確信もって正解できたなと思いました。

問題38は消費税の問題。これは試験当日にテキストで読んだ箇所だったので覚えていました。読んでなければ解けなかったかもしれません。そういった意味ではラッキーでした。

問題39は会社と役員間の取引に関する税金の問題。これもテキストや問題集でしっかり取り上げていたので解けると思ったのですが、肢2を選んで間違えました。今問題を見ると確かに肢4は時価との差額が益金になるなぁと思いました。

最後問題40は決算書の問題でしたが、これも問題集で見たし、簿記の知識があれば簡単かなと思います。

というわけでタックスプランニングはここで終わり。正解数は10問中7問でした。この分野は前日にテキストを読んだところだったのでわりと自信があったのですが、結果はよくなかったですね。

不動産(問題41~50)

続きまして不動産です。まず問題41は不動産登記の問題。まぁ、これは特に問題なかったです。肢1から順番にみていって肢2ですぐにこれが正解だとわかりました。

問題42は不動産鑑定評価基準の問題。これは問題集でみたのですが、肢4の原価法の説明だけは適切だとわかりましたが、あとの3肢はさっぱりでした。

問題43は不動産の売買契約に関する問題。これは民法の問題なので予備試験受験生(今は休止中ですが)の僕が間違ってはいけない問題ですね。

問題44も民法絡みの問題。ただ、借地借家法も出てくるので何も勉強していなければ怪しかったですが、テキストの載っていたまとめの表を覚えていたので難なく答えられました。

問題45は都市計画法に関する問題。肢3の用途地域に商業系の用途地域が抜けていることはすぐわかったので問題なく答えられました。他の3つの肢も問題集に載っていたので多くの人にとって問題なかったのではないかなぁと思います。

問題46は都市計画区域と建築基準法に関する問題。これも問題集では見た記憶はあったのですが、肢3と4で迷いました。肢3はよくわからなかったのですが、肢4は商業地域も日影規制からははずれるのではないかと考えて肢4を選択しました。まぁ、あまり自信はなかったです。

問題47は固定資産税と都市計画税に関する問題。これは正解肢となる肢3以外は適切だと判断できたので、消去法で肢3を選択しました。

問題48は譲渡所得の問題。これも問題集でみた記憶があったので、肢3と4に関してはすぐわかりました。肢2は、短期譲渡所得だと長期譲渡所得より税率高かったなぁという記憶しかなくてこの税率でいいのかはちょっとわからなかったです。ただ、肢1は土地の所有期間を判定する際の取得の日を任意であるはずの「所有権移転登記」をした日にするかなぁという疑問があったので、これを不適切と判断して肢1を選びました。

問題49は居住用財産を譲渡した場合の3000万円特別控除の問題。これもテキストでも問題集でもみたのですが、正直全くといっていいほど覚えてなくてお手上げでした。

問題50は不動産の有効活用の手法の問題。これもテキスト、問題集でよくみた問題でした。これに関してはしっかり意識して覚えたので問題なく処理できました。

ということで不動産終了です。正解数は10問中8問でした。

相続・事業承継(問題51~60)

ようやく最後の10問、相続・事業承継です。まず問題51と52ですが、ともに民法の問題だったのでこれは難なく答えられました。

問題53と54は贈与税からの問題。まず問題53は贈与税の課税財産に関する問題でした。肢4はリスク管理の生命保険のところで学んだもので、これは三者とも違うときは贈与税の課税対象になることは知っていたのですぐに切ることができました。肢3は読んでみて何となくそうだろうなぁくらいにしかわからず、とりあえず切りましたが、肢1と2に関してはちょっとわからなかったです。結果的に肢2を選んで不正解だったのですが、素直に考えれば肢2は〇だなぁと今になって思いました。

問題54は贈与税の計算に関する問題。これはわからない肢が多かったのですが、基礎控除は全部で110万円までなのはすぐわかったので「各贈与者につき110万円」とある肢2は×だとすぐ判断できました。

問題55と56は再び民法に関する問題。問題55が相続人、問題56が遺言の問題でしたが、まぁ、やはりこの程度の民法の問題だとさすがに落とさないです。

問題57から60までは相続税からの問題でした。まずは問題57は相続税の課税財産に関する問題。これはよくわかりませんでした。正解肢の肢3は相続開始前3年以内の生前贈与は相続税の課税対象になると覚えていたので〇と判断しましたが、相続税の課税価格に加算されるのは、被相続人から相続又は遺贈により財産を取得した者でなければならないのですね。知識が不正確でした。

問題58は株式の相続税評価額の問題。これは正解はしましたが、完全に運がよかっただけです。なんとなく「前々月」というキーワードが浮かんだので、それにあたる2021年8月の最終価格の月平均額を選びましたが、ホントは①死亡日②課税時期(死亡日)の当月の終値平均③課税時期の前月の終値平均④課税時期の前々月の終値平均の最も低い額を選ぶ問題でした。たまたま④が一番低い額だったので運よく正解できましたが、ホント運がよかったです。

問題59は相続税額の計算における土地の評価の問題。これは問題集でみたので自信をもって答えられました。相続税問題では唯一確信のもてる問題でした。

最後問題60は小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例からの問題でした。これはいまいち数字の記憶がなくて、居住用は確か中途半端な数字だったなぁということで330㎡の肢2を選びましたが、勘に近い正解でしたね。

これで相続・事業承継は終了。正解数は10問中8問でした。全体では60問中46問正解でした。知識が不十分な箇所も多かった中ではよく取れたほうではないかと思います。

ということでようやく学科試験の雑感が終了しました。実技試験は次回にでも書こうと思います。